助産師が伝える断乳/部分卒乳の進め方

春の訪れを感じますね!外出に気持ちの良い気候です。(花粉を除けばですが・・)

入園の時期でもありますが、母乳に関するお悩みの方も多くなる時期でもあります。

授乳も卒乳も人それぞれ。

あなたにとって一番心地いいと感じる方法に出会いますように!

きっぱり止めたい場合と朝晩、休みの日は母乳をあげたいので減らしたい場合の2パターンをご紹介します。

ひよこの絵

その前に、就業中でも搾乳ができる法律があることをお知らせしますね!

第六十七条 生後満一年に達しない生児を育てる女性は、第三十四条の休憩時間のほか、一日二回各々少なくとも三十分、その生児を育てるための時間を請求することができる。

引用 労働基準法第67条『育児時間

搾乳によって母乳分泌の力をキープしたり、母乳トラブルを予防することにつながります。

赤ちゃんが1歳になるまでは、育児時間を使うことは労働者の権利です。

搾乳をした後のことは、のちほど説明しますね。

では自分がどの選択肢をとるかの判断材料が増えたところで、

早速みてみましょう!

ガッツポーズの女性

くじ

母乳をきっぱり止めたい場合
まず断乳の決意を固める!
断乳の目標日を設定
母乳回数を減らす、時間短縮の開始
寝る前の儀式を決める

寝かしつけやスキンシップのために部分的に卒乳したい場合
目標の日を設定
授乳回数、時間短縮を開始
職場での搾乳について

完了する前に大事なこと<必ず読んでくださいね>

母乳をきっぱりやめたい場合

まず断乳の決意を固める!

かならずママが自分自身で決めてください

周りの声やネットの情報は参考程度に、

  • 自分自身が後悔しないこと
  • 目的を達成するために固い意志を持つこと  につながります。

これ、重要です。

断乳の目標日を設定

入園の日より逆算して、余裕をもって設定します。

分からないと思うかもしれませんが、赤ちゃんにも伝えておきます

おっぱいなしの寝かしつけ等、ご家族の協力も必要になるかもしれないので、断乳プランも共有しておきましょう。

カレンダーを見る女性

母乳回数を減らす、時間の短縮の開始

1日1回減らしてみて、まず1週間ほど身体を慣れさせます。

授乳後まだ乳房が張って不快であれば、タオルを水で絞って胸に当ててみてください。気持ちいいと感じなければその必要はありません。

部分的にしこりがある場合はなるべく乳頭をさわらないようにしこりの部分を圧迫して排乳します。

不快感がなくなれば止めます。

トラブルがなければまた1回減らし、3-4日様子を見てください。トラブルがある場合は、お近くの助産に相談されるとより安心して断乳に進めるかと思われます。

これを繰り返し、徐々に分泌量を減らしていきますが、この進捗スピードは人によって大きく違うので、焦らず、ご自身のペースで進めてくださいね。

寝る前の儀式を決める

寝かしつけに母乳を飲んでいた場合は、おっぱいではなく、別の新しいサインで夜の眠る時間だということを教えてあげます。例えば

  • 本を読む
  • 子守唄をうたう、または聴く
  • ほっぺにキスをする
  • いつも決まった声掛けをする (「今日も楽しかったね」「明日もたのしみだね」「夢で逢おうね」「ママとパパはあなたのことが大好きだよ」など)

寝かしつけやスキンシップのために部分的に卒乳したい場合

目標の日を設定

断乳と同じく、余裕をもった目標の日を決めます。必ず1か月以上は前もって準備しましょう。

授乳回数、時間の短縮を開始

断乳と同じく、卒乳したい時間帯を中心に母乳回数を減らしたり、時間を短くします。

最初の週は無理をせずに1回減らしてみましょう。

乳房が落ち着いているようであれば、また1回減らして3,4日くらい様子を見ます。

このあたりは人によってペースは様々です。乳房が張って痛いなどのトラブルがなければまた回数を減らしてみましょう。

職場での搾乳について

搾乳後は捨てたり母乳パックに入れて冷凍保存します。

しかし母乳は衛生上すぐに冷凍する必要があるので、職場の冷凍庫を使ってよいか上司や同僚に相談してください。母乳は血液と同じく体液の一種なので、中身が見えないよう不透明な袋に入れるなど、周りに配慮されるといいかもしれません。

母乳パックは必ず専用のものを使うこと、日付と時間を記入することも必要です。

持って帰るときは

  • カチカチに凍ってから
  • 保冷バッグに保冷剤を入れて

ご自宅の冷凍庫で約3か月保存できます。解凍は流水または40℃前後のお湯に母乳パックごと入れて溶かしてください。熱湯や電子レンジは厳禁!母乳の質が変わります。

哺乳瓶

母乳を冷凍保存する場合は、必ず清潔な搾乳機を使用してくださいね!

完了する前に大事なこと

母乳をあげているママの姿は写真に撮っていますか?

一日中おっぱいをあげていたのに、案外残っていないものです。

そもそもママと赤ちゃんの写真って少ないことが多いですよね。

ママの自撮りよりも、パパがプライベートエリアが見えない角度を考慮して撮ってもらったほうが自然で綺麗な写真になります。

家族にとって大切な時間を写真で残しておいてくださいね!

授乳中ママと赤ちゃん

断乳や卒乳はご家族にとって新しい門出になります。素晴らしい未来が待っていますように!

助産院木かげでは大阪府高槻市内のご家族の卒乳のサポートをご自宅訪問でいたします。

お問い合わせは随時受け付けております!