産後2~3か月ママのよくあるお悩み②

はじめに

前回、産後2~3か月ママのよくあるお悩み①で、ママの心身の変化についての記事を上げました。

今回はその続きで、赤ちゃんのこと、家族関係についてのお話です。

対応策については、前回とまったく同じ内容をご案内しています。

秋色のドット

産後2~3か月ママのよくあるお悩み

赤ちゃんのお悩み

  • 赤ちゃんの哺乳量、体重増加
  • 成長発達が順調かどうか
  • 抱っこでないと寝ない
  • 寝ない、または敏感すぎる背中スイッチ

新生児の時は右も左もわからず、毎日産後の身体に鞭打って一生懸命だった方も多いことでしょう。

赤ちゃんが2,3か月になると赤ちゃんの個性やペースがなんとなくわかるようになってきたのではないでしょうか?

そんな時期に出てくる悩みが上記のことです。

赤ちゃんにも個性がありますので、個々でお話を伺うことが大切になってきます。

赤ちゃんについてのお悩みは、ママの心の健康にも大きく影響します。

泣いている赤ちゃんを抱く困っている両親

『よくある悩みだから』といって、周りの人々がママの気持ちを軽視することは決してあってはならないことです。

ご住所の保健センターや、育児相談の機関に遠慮なくご相談ください。

当院でもお話はうかがいます。高槻市の方は、産後ケア訪問もご利用ください。

大事なことは、一人で悩まないということです。

生活のお悩み

  • 家事との両立

赤ちゃんが良く寝てくれたり、ご機嫌に一人で遊んでくれていると、昼間に家事を済ますことはできます。

だけどなかなかそうはいかないもの。寝かせると泣いてしまうので、一日中トイレもままならず、赤ちゃんを抱っこしているママもたくさんいらっしゃいます。

まだまだ赤ちゃんもママもサポートが必要な時期。

家事はご家族と分担を見直したり、可能であれば自治体の産後ヘルパーさんのご利用などもご検討ください。

ガッツポーズの父親
  • 経済的なこと

出産までは妊婦健診や出産予約金、赤ちゃんの準備など何かと出費が重なります。

産休・育休も収入はあるけど満額ではないので心細い、という方もいらっしゃると思います。

出産育児一時金や、妊婦のための支援給付などの給付金をうけとることができます。

高槻市の場合、『こんにちは赤ちゃん訪問』で請求の方法を教えてもらえます。

水玉のライン
  • 夫婦の役割

産休中のしわ寄せで帰宅が遅くなるパパも多いとよく聞きます。

疲れて帰ってきているので、家事はママが一手に引き受けようと頑張るのですが、前述したように身体の負担はまだまだ大きい時期です。夫婦で協力し合って乗り越える時期はまだ去ってはいないのです。

また、帰宅する時間帯は赤ちゃんが寝てしまっていて、触れ合えずに淋しい思いをしたり、協力できないもどかしさを感じるパパもいらっしゃると思います。

帰宅後の家事も立派な育児の後方支援であること、休日に積極的に育児に取り組むこと、何よりも赤ちゃんが今日どんな様子だったかをママから聞いてください。

赤ちゃんを抱く男性と女性

コミュニケーションは夫婦関係の礎です。

これから先の人生では予期せぬことも起こるでしょう。夫婦で力を合わせるには、普段からのコミュニケーションの習慣が大きく影響します。

また、前回の①でもお話しました『ママの孤独感』も、話をすることで解消します。

妻の笑顔は、夫婦間の会話で守られていると考えていただいてもよいでしょう。

  • 上の子の対応

上の子の年齢に関係なく、やきもちや赤ちゃん返りは珍しくありません。

生まれたばかりの赤ちゃんに嫉妬してしまうのは、お子さんが今まで自分が愛されていたと自覚していた証拠です。今までしてきた育児が大成功だったことを誇りに思ってくださいね!

笑顔の家族

とはいえ、上の子を放っていたくないけど、どうしても同時に泣かれてしまうと赤ちゃんを優先してしまう場面も多く、数多くのママから淋しい思いをさせてしまっていると涙ぐんでお話されるのを聞いてきました。

時にはイライラして怒ってしまい、後で自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。

人間ですから、当然のことです。毎日奮闘されているママ達の肩をぎゅっと抱きしめたくなります。

対応策として、いくつかのTIPSを上げてみます。そのうちのどれかに効果があれば幸いです。

  • 「今ママは〇〇しているから、あと〇分待ってね」と、上の子の年齢に関係なく伝える
  • 上の子の赤ちゃん時代の写真を見せる、お話をする
  • 他に大人の手(パパやおじいちゃんおばあちゃん)がある時は、赤ちゃんをその人に任せ、上の子との時間を作る
  • 2,3分でも十分なので、上の子をお膝にのせてお話を聞いたり本を読んだり、スキンシップを取り、ママをひとり占めさせてあげる
  • 〇〇ちゃん(上の子のお名前)のこと大好きだよ、と寝る前に言葉で毎日伝える

おうちでできる!簡単セルフケア

  • ストレッチ

筋肉を伸ばして血行をよくすることで、全身状態が良くなることが期待されます。肩こり・腰痛対策になりますし、気分もスッキリします。

  • ドローイン、キーゲル体操で骨盤底筋群と腹直筋回復を目指す!

ドローインもキーゲル体操も、深呼吸をします。深呼吸をすることで自律神経が整い、リラックスすることができます。腹筋も骨盤底筋群も、妊娠出産でかなり大きい負担がかかっていた筋肉です。

この2つの筋トレで、妊娠前の身体に戻りやすくなります。

当院でもトレーニングの方法も訪問で一緒に実践してお伝えすることができます。→お問合せフォーム

  • 入浴

産後1ヵ月のママの健診で、順調だと言われたら、湯船に浸かる入浴の許可が出たも同然です。

たまにはゆっくりお湯に浸かってリラックスしましょう。足湯でも効果があります。

身体が温まると、母乳の分泌も良くなることが期待できます。

入浴する猫

高槻市の産後ケア訪問のご案内

高槻市では、生後4か月まで、助産師がご自宅に訪問する『産後ケア訪問』があります。

赤ちゃんの体重測定を始め、すこやかに成長しているか全身のチェックを行い、日々のモヤモヤに対して、一緒に解決策を考えます。

授乳についてのお悩みも伺います。

ママの心と身体の健康についてのお話も聞き、その状況に応じた育児支援サービスのご紹介をいたします。

費用は無料です。

談笑する女性ふたり

お申込みは、母子健康手帳の別冊(クーポンの冊子)の裏表紙の二次元バーコードより市のサイトに飛ぶことができます。

産後ケア訪問に従事している助産師に限りますが、指名も可能です。このWebページでご興味を持っていただけましたら、『助産院木かげの松下に』とご入力いただければ、わたくしが喜んで伺いますね!

もっとサポートが欲しい!

里帰り分娩で、住民票は別の自治体の場合は、里帰り先の育児支援サービスは受けることは難しいかと思われます。

産後の訪問の場合、居住地の保健センターから里帰り先の保健センターに訪問の委託をすることはできる場合もあります。手続きに時間がかかるので、住民票のある保健センターに早めにご相談ください。

その場合は、お産をした産院や、地域の助産院でご相談いただけます。

出張専門の助産院であれば、お家に伺うので、外出の準備をする必要はなく、リラックスしてお話していただくことができます。また、ケアの内容によっては育児を手伝ってくれるおじいちゃんおばあちゃんにも同席していただくこともできます。

当院も母乳外来育児相談赤ちゃんの一時お預かりも承っています。

さいごに

さて、2回に渡って産後の心身の変化についてお話してきました。

その後はすっかり安定・・というと、それはまた別のお話で、次は離乳食についてのお悩みだったり、お悩みはつきものです。

いろんな壁にぶつかり、相談する場所や人をみつけ、また夫婦で協力しあって乗り越えることの繰り返しになります。

あなた達の案外お近くに助産師はいるかも知れません。

ぜひ頼ってくださいね!