もくじ
はじめに
母乳は何でできている?
水分不足になるとどうなる?
どれくらい水分をとればいいの?
何を飲めばいい?
水分摂取の習慣化のヒント
さいごに
はじめに
赤ちゃんに関する家庭訪問をしているとママ達からよく聞く言葉があります。
「母乳が出ているか不安」 「母乳が減ってしまっているのではないか」
「喉が渇いている感じはしないけど、飲むとぐびぐび飲んでしまって、乾いていたんだなあと思う」
この記事では、水分摂取がどう母乳分泌に影響するのか、どうやったら自分も赤ちゃんも健康に快適に過ごせるのか、上手に水分摂取ができるのかお伝えします!

母乳は何でできている?
母乳の成分は約90%が水分です。
母乳は血液から作られます。
そして血液の90%が水分で占められています。
これだけでも母乳分泌と体の水分量は直結しているのはすぐに分かると思います。
原料が少ないと生産量も少なくなる。単純な仕組みです。
水分不足になるとどうなる?
上の項目でお伝えしたように、母乳分泌量が減ります。
そして血液中の水分が少なくなると、血がドロドロになって血流が悪くなります。さらに重くなった血液を介して体中に酸素や栄養を運ぶために、心臓のポンプ機能は頑張らなければいけません。
疲れちゃいますね。
これがよく言われる「疲労感」「倦怠感」というものです。

また、本来腸に届くはずの水分も少ないので、便秘になる方も多くいらっしゃいます。
他、頭痛を感じる方もいらっしゃれば、イライラしがちなどの精神的な影響を受ける方もいます。
どれくらい水分を取ればいいの?
実は明確なエビデンスはないのですが、一般的に一日2ℓ以上(食事からの摂取も含む)を目安に摂取することをお勧めしています。

コーヒー紅茶など、カフェインを多く含む飲み物は利尿作用があるため、水分摂取量にカウントするのは難しいです。
また、それ以上の過度な水分摂取は母乳分泌に繋がらず、尿量が増えるだけなのでご注意ください。
適正な量が2ℓ~2.5ℓくらいということになりますね。
何を飲めばいい?
飲み物はお水、白湯、母乳ティーを含むノンカフェインのお茶がおすすめです。
清涼飲料水やスポーツドリンクは多く摂取してしまうと、ママの健康を害していしまう可能性があります。
カフェインを含む飲料は1日2-3杯くらいであれば影響はないと言われています。

普段はバタバタして自分のことをつい後回しになってしまいがちですよね。パパがお休みだったりサポートしてくれる人がいらっしゃる時は、安心して熱いうちにコーヒーを飲んでリラックスしてくださいね!
水分摂取の習慣化のヒント
まずは、ご自身がどのくらい飲んでいるのか、知るところから始めるといいと思います。
ざっくりでも十分なので、ご家庭にある容量〇ℓのピッチャーの何割くらい飲めたか、
容量〇ℓのボトルを何回空っぽにしたのか。
そうするとあとどのくらい飲めばよいのか自然に分かるでしょう。

また、ポイントとしては、『こまめに飲む』ことです。
例えば、
- 授乳の後にすぐに飲む
- 授乳中や授乳後にすぐに飲めるように、いつもの授乳場所から手を伸ばして取れるところにボトルを置く
- 夜間の授乳にも対応できるように、寝室に水筒を持ち込む

飲み物の準備はパパもできそうですね!パパができる数少ない母乳育児のサポートのひとつです。
ポットや水筒に飲み物を用意してもらえるだけでママのひと手間が減り、とっても助かりますし、ママもパパに応援されているように感じます。もちろんパパも自分には何もできないと思っていた母乳育児への介入となり、家族のチーム力が高まるでしょう。

『妊娠前より水分を摂るのが苦手』という方も、小さなことから始めてみてはいかがでしょうか。
さいごに
夏の暑い時期は、汗として水分が体外に出るので、さらに体内の水分が少なくなりがちです。

美味しくて栄養も愛情もたっぷりの母乳をあげるために、ママが元気でいることが大事。
赤ちゃんのために母乳を作ってる私の身体、とっても頑張ってるね、愛おしいね、ありがとうといたわりの気持ちを込めて水分摂取してみましょう!
応援しています。

助産院木かげでは大阪府高槻市内で出張専門の母乳外来もしております。
母乳に関するお悩み、お気軽にお尋ねくださいね!