助産師が伝える災害対策①妊婦さん編

もくじ

はじめに
非常用持ち出しバッグに入れておくべきもの
避難所での過ごし方
安心につながる家族の役割
最後に

はじめに

こんにちは!

夏に近づくと台風がやってきますね。毎年自然災害のニュースが多くなり、自然の力の前には人間の無力さを感じることが多くなり、不安な気持ちになりますね。

妊婦さんの場合はさらに不安な気持ちになることと思います。

何を知り、何を備えておくと少しでも安心して過ごすことができるのか、一緒に考えてみましょう!

疑問のある猫の絵

まず、知っておいてほしいのが、妊婦さんや妊婦さんのご家族、乳幼児のいるご家族は『災害弱者』です。

若い世代が多いので、ピンとこないかも知れませんが、特別な支援を必要とします。

避難などの行動に移る際は、妊娠前よりも時間がかかります。サッと動けないことを前提に、早めの行動が必要になってくることを心に留めていてくださいね。

スイカ

では具体的な対策についてお伝えします!

非常用持ち出しバッグに入れておくもの

ここでは通常の持ち出しバッグに加える、妊婦さん特有の必要なものを説明します。

非常用グッズの絵

母子健康手帳

まずは母子健康手帳!一番大事なものです。

母子健康手帳には非常に重要な情報が記載できるようになっています。

意外と大事な情報が書かれていないことがあります。今一度チェックしてみてください。

  • 出産予定日
  • 既往歴
  • 過去の妊娠出産歴

マタニティマーク

週数によっては傍目には妊婦さんだとは分からない場合があります。

知らない人にも妊婦さんだと認識してもらえる対応が必要です。

ここでは『若いから平気』と思うかもしれませんが、『お腹の赤ちゃんを守れるのは私だけ』と思っていてくださいね。

妊婦さんの絵

ナプキンやタオル類

万が一出血や破水した時用の夜用ナプキンとタオルです。

何もない場合でも、横になるときに丸めて腰の下やお腹の下に敷いて、快適なポジションをキープするのに役立ちます。

また、プリーツのロングスカートを一枚入れておくことをお勧めします!

着がえや授乳の時の目隠しになります。

非常食

つわりなどで、普段と違う食事でないと食べられない場合は持ち出すと安心ですね。

パイナップルの絵

避難所での過ごし方

避難所で過ごす場合、管理をしている人に必ず妊娠しているということ、妊娠週数をを伝えておきましょう。

妊婦さんには『お腹の中の赤ちゃんを守る』という非常に大切な任務があり、それはその人しかできません。特別な配慮が必要とされるので、遠慮なくスタッフの方に相談してください。

ハートを大事そうに抱える男女の絵

心も身体もできるだけリラックスすることが何よりも大切なことです。

無理は禁物です。

安心につながる家族の役割

パートナーの方は、現在の妊娠週数や妊娠経過を把握できていますか?

例えば貧血の薬を飲んでいる、妊娠性糖尿病と言われた、その時は食事だけでコントロールしているのか、インスリン注射が必要なのかなどを伝えられるよう準備ができていると、妊婦さんの安心に繋がります。

過去に帝王切開を含む子宮の手術をしたかどうかも命に係わる情報です。

もしもの時のために、妊婦さんに代わって答えられるようにできるといいですね。

マルのサインを出すヒヨコの絵

最後

いかがでしたでしょうか。

自然災害はついつい自分達には関係ないと思いたくなるものですが、台風の時期に被害のニュースを見ると、いつ自分の身にふりかかるのかと不安になりますよね。

この機会に非常用バッグの見直しや、非常用の食料品の消費期限チェックなど行い、いざという時のために備えていれば安心に繋がるかと思います。

ヘルメットを着用したヒヨコの絵

災害時は、誰もが不安を感じるものです。特にお腹の赤ちゃんを守る妊婦さんにとっては、心配もひとしおでしょう。このブログが、少しでも“備える力”と“心の支え”になりますように。

あなたの命と、赤ちゃんの命を守るために、できることから始めていきましょう。

では次回は赤ちゃんのいるご家庭についてお話しますね。