はじめに
赤ちゃんの訪問をしていると、赤ちゃんの便秘に悩んでいるご両親とよく出会います。
赤ちゃん本人が苦しそうでなければ、ある程度は様子を見ていいよ、という考えもありますが、
この先、離乳食が始まってミルク以外のものを消化する時期が来ると思えば、できるだけ
排便の習慣をつけてあげたいと願うママパパもたくさんいらっしゃいます。

今回は排便のメカニズムと、その対策をお伝えします!
まずチェック
これからお話する対策は、大前提として『哺乳量が足りている』ことです。
赤ちゃんもしっかり満足して飲めており、体重も十分に増えていることが大切です。
哺乳量が足りていないと、どうしても便秘になります。
最近体重計ってないなあという方は、支援センターやデパートの授乳室でもいいので、計って成長曲線に当てはめてみてください。
色が付いたエリアと同じようなカーブが描けていれば大丈夫です。

腸を動かす!=蠕動運動を促す
排便のために腸が動かないといけないのは、大人も赤ちゃんも同じです。
おへそを中心に『の』の字マッサージ、お膝を支えて外向きにぐるぐると足を回したり、上下に自転車こぎのような動きをしてあげましょう。

踏ん張る力=腹圧
便を押し出すには、腹筋が必要ですが、赤ちゃんの筋肉は、さまざまな部分で未熟です。
腹筋を鍛えるには、身体をぐっと縮める動作、つまり抱っこの時に背中が丸くなるポジションを取ってあげましょう。
横抱きの場合は、腕を赤ちゃんの枕にし、もう片方の腕には赤ちゃんの膝の裏を通すようにします。
そうすると、自然に赤ちゃんの背中が丸くなる、いわゆるCカーブ抱っこになります。
前に出た大人の両手は、そのまま組んでおくと、手首に負担はかかりません。
縦抱きの場合、腕に赤ちゃんのおしりを載せて、座らせるような体制です。
その時注意するのが、膝とお尻の高さです。
必ず、お尻より膝の位置を高くしましょう。
もう片方の手は、優しく背中を支えてあげます。

外からの刺激=直腸肛門反射
大人の便秘対策にも、シャワートイレで刺激、というものがあります。
校門を刺激されると、便意が催されるのです。
赤ちゃんも同様に、お尻の刺激は有効です。
大人の綿棒にワセリンなどの潤滑油をたっぷりつけ、先を1㎝程度挿入し、ゆっくりくるりと1、2周円を描くように動かします。

赤ちゃんがきばっているのかな?でも出なさそうだな、という時はチャンスです。
しかし、刺激をしてもすぐに反応が出ない場合もあります。
時間差で出る時もあります。
反応があるまで奥まで深く挿入したり、長時間トライすることは、腸粘膜を傷つける原因となるので、注意が必要です。
リラックス=副交感神経を優位に
消化管が働くには、リラックスした状態でないといけないというのは、実はあまり注目されていません。
それは動物として生きるための防御策で、生命の危機に陥った時に便意が催されると、そのピンチを乗り切ることが難しくなるからです。
赤ちゃんにリラックスしてもらうには、足湯がお勧めです。
え?赤ちゃんに足湯?とよく聞かれるのですが、足湯で気持ち良くなるのは、大人も子供も同じ。
足首を温めるとリラックスする副交感神経が優位になります。
これは、手を尽くしても泣き止まないときにも有効です。
洗面器や、洗面所のシンク(この場合、サッと洗って)などに赤ちゃんのお風呂と同じくらいの温度のお湯を張り、足首くらいまで浸けてあげます。
その時の抱っこは、大人のお腹に赤ちゃんの背中が来るように、また片方の腕に赤ちゃんのお尻を乗せ、もう片方の手で胸~お腹を支えてあげます。
そうすると、いつもの立て抱っこの逆向きとなり、足湯がしやすくなります。

最後に
いかがでしたでしょうか。
赤ちゃんの便秘に悩むご両親はたくさんいらっしゃいます。
大人が焦ってしまうと不思議とそれは赤ちゃんに伝染してしまうもので、大人たちもゆったりと構えていることも大切です。
いろいろと試したけど、ダメだった、苦しそうで機嫌が悪い、飲みが悪いという場合は、迷わずに小児科に受診してくださいね。

